BAKED

マット・ルイスとレナート・ポリアフィートはその青年時代の（もしくはその残りの）大半を広告業界で働いていました。プロデューサーであったマットは間仕切りで仕切られたスペースにこもり、スプレッドシートやポスト・イット、絶え間なく残されるボイスメールに忙殺される日々を送っていました。一方、レナートはグラフィック・デザインの分野で働いていました。

とは言え二人の想いがケーキやコーヒーからかけ離れたところにあったわけではありません。偶然の一致からマットとレナートは広告代理店の世界で出会いゆっくりと（自分たちにも気づかないうちに）BAKEDのアイデアを育んでいったのです。マットはカップケーキだけでなく、アメリカのデザートを楽しめるベーカリーを開きたいと思っていました。レナートは近所の人が気軽に立ち寄れるカフェを開きたいと願っていました。

というので、理想の場所を求めてニューヨーク中を捜し歩き、ブルックリンの主に工業地域となっているエリアにこぢんまりとした店先教会を見つけました。2005年にブルックリンはレッド・フックの海岸にBakedをオープン。ほんの数台のオーブンとミキサー、そしてエスプレッソ・マシーン1台での船出です。

BAKEDは多くのアメリカのセレブを魅了し瞬く間にアメリカの人気のコーヒーショップ＆ベーカリーとなりました。